2016年04月24日 12:32

日本語力の中1ギャップ

 4月も終盤、新中学1年生も上級生たちとほぼ同じように学校生活を送るようになっていますね。

 国語道場の新中1生たちも、全員何らかの部活に入ることを決めたようです。道場に通う時間も、19時半以降の遅い時間帯に変更する人が増えてきました。

 本来、時間割・教科の変更は月単位でお願いしているのですが、中1のこの時期については月途中でも柔軟に対応するようにしています。

 子どもたちのことを考えてみれば大変なことです。つい1ヶ月前まで16時台の早い時間帯に道場に来て、18時までには帰宅していたものが、一気に活動時間が3時間も遅く、長くなるわけで、どうしても疲れやすかったり、不調になったりしてしまいがちですね。

 中学に入ると、制服や校則といった形で子どもたちの行動の自由度も下がります。

 この辺り、小学校までに就寝時間を一定にするとか、朝食を必ず食べるとか行ったしつけが十分にできておらず、自律的に行動することが苦手なお子さんだと、なかなか適応するのに苦労するところではないでしょうか。

 こんな感じで、中学に入ってから大きく生活環境が変わることに対し、適応することに苦労することを中1ギャップと言うそうです。私としても、なんとか子どもたちを支えて、乗り越えさせるお手伝いができればと思っております。

 私は、上に上げたような生活面の中1ギャップの他に、日本語力の中1ギャップというものもあると最近は考えています。

 かねて私が主張していることなのですが、中学校の学習内容を十分に理解し、習得するのに必要な日本語語彙力は3万語程度です。しかし、「読書指数診断」の調査からも明らかなように、一般的な小学校を卒業して中学に入ったばかりの生徒たちのそれは、23,000語程度です。

 要するに、多くのお子さんが中学校で学ぶ内容を理解するに足る日本語力を持っていない可能性が高いということです。このことを私は大変憂慮しています。

 「まあ、中学校も最初のうちは優しいところから勉強していくから大丈夫なんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、必ずしもそうとばかりは言い切れないところがあります。

 たしかに、英語や数学は、明らかに中1で学ぶ内容は易しいです。学年が進むにつれて、だんだん難しくなるようにうまくできています。

 しかし、問題が特にはっきりしているのは社会・理科です。この2教科は、中学3年間で学ぶ内容を学齢や難易度とあまり関係なく配分しているので、中1の内容が中3より易しいとは言い切れないのです。

 例えば、中1の地理で習う時差と、中3の公民で習う基本的人権とどちらが優しいかということは、はっきりとは言えないのではないでしょうか。

 このように、特に社会と理科に関しては、学年と学ぶ内容の難易度とがあまり関係がないことがよくあります。したがって、中1だからと言って中3よりも日本語力が足りなければ、学ぶ内容が十分に理解できず、なかなか習得できないということになりかねないのです。

 私の言う、日本語力の中1ギャップということについて、お分かりいただけたでしょうか。小学校卒業までに相応の日本語力を身に着けていないと、中学に入ってからの勉強の習得に多大な問題を抱えることになるということです。

 この、日本語力の中1ギャップの厄介なところは、生活面の中1ギャップに比べて、見えにくいところにあります。

 生活面の中1ギャップであれば、本人もしんどそうにするでしょうし、周囲の大人も見ていてすぐに気づくことができるでしょう。

 一方、日本語力の中1ギャップは、本人も周囲の大人もなかなか気づくことができないでしょう。なぜなら、当の本人が、自分が分かっていないことが分かっていないからです。そこがたいへん恐ろしいところだと思います。

 日本語力の中1ギャップに対応する学習指導を行っているのは、国語道場です。

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