語彙力は学力です
国語道場では、かれこれ10年近く、「ことばの学校」という小・中学生向けの読書指導プログラムを運営しております。
一般にこのような学習プログラムから得られる「成果」は、学習姿勢や生活態度の改善ということに期待の中心があるようです。同様に国語の勉強も、「すぐに成績に現れにくい」などとよく言われます。
たしかに国語は、数学や英語、社会、理科のようには勉強即成績アップとなりにくいということは否定しません。しかし、私個人としては、国語といえどもデジタルな形での成績改善を追求するべきだと思っています。
「ことばの学校」読書指導プログラムは、ひとえに「点数に現れない」部分の改善にとどまらず、成績アップにダイレクトに効くと言えるところがあります。それは、「ことばの学校」が単なる読書指導ではなく、語彙力向上のプログラムである点です。
私はよく保護者の方々に、「語彙力は子どもの学力のベースである」だとか、「標準的な中学校の課程を理解するのに必要な語彙数は3万語程度」などと申し上げております。
これは私がテキトーなことを言っているのではありませんで、中学生が良い成績を上げるのに必要な日本語語彙数は3万語であるということを実証的に示した研究は存在するんです。今日はそれをご紹介したいと思います。
ちょっと古いものなのですが、それは1951年刊行の「昭和25年度国立国語研究所年報」の95~107ページに掲載されております。「義務教育修了者に対する語彙調査の試み」という論文です。当時の精華学園高等部(東海大学付属望洋高校の前身。現存する同名の学校とは無関係)の新入学生17名に対し、和英辞典収録の3万7千余語について、知っているか知っていないかを調べたものです。
この調査によると、最も知っている語彙数の多い生徒のそれは36,000語程度、最も少ない生徒は23,000語程度で、新高校1年生、つまり義務教育終了直後の子どもの語彙数は平均すると3万語程度になると結論づけられています。
この研究では、語彙数と中学での成績との関係も調査されています。やはりといいますか、語彙数と学校の成績との間には強い相関があり、もちろん語彙数の多い生徒のほうが成績が良い傾向がありました。
まとめますと、中学生が身につけているべき語彙数は約3万語であり、語彙数と学業成績とは相関するということです。
現在、国語道場も塾のご多分に漏れず冬期講習を実施しておりますが、中学1・2年くらいまでに語彙数3万語に到達したお子さんの学習の進捗には、目を見張るものがあります。このようなわけで、小学校~中学校の最初の時期までに最も力を入れるべき学習指導は、日本語語彙力の伸長にあると強く思います。
「ことばの学校」が特に優れているのは、本を読んで終わり(もちろん本を読むだけでも相当の学習効果はありますが)ではなく、読んだ本に出てきた重要な言葉や表現を付属の「読書ワーク」で確認しながら進めるところで、これによって極めて効果的に日本語語彙力を伸ばすことができます。
ほとんどすべてのお子さんが本好きになり、さらに学力・成績向上に大変関係のある語彙力を大幅に増やすことができる(半年で推定1万語以上語彙数が増えたお子さんもいらっしゃいます)。--こんな素晴らしい「ことばの学校」読書指導を受講できるのは、西千葉では国語道場だけです。
無料体験授業は随時実施しておりますし、冬休みだけでもお試しで受講してみることも可能です。対象は小学1年制~中学生です。どうぞ、お気軽に国語道場までお問い合わせください。