船高が千葉高を抜いた!?千葉高不人気の理由はやっぱりアレ?

2025年03月05日

2025(令和7)年度の千葉県公立高校入試が終わりました(二次募集などはまだ残っていますが)。

国語道場の公立高校第一志望の受験生たちは、県立船橋高校普通科を筆頭に、無事全員合格を果たすことができました。本当にみんなよく頑張りました(^^)/

国語道場は「小さな塾」ですから、受験生一人一人に必要かつぴったりの学習課題を課し、なおかつモチベーションアップのための子どもたちとの対話をとおして、合格へと導いております。野球でいえば、老練な技巧派投手が針の穴を通すようなコントロールの投球でチームを勝利に導くといったイメージと申せましょう(?_?)

どうも今年あたり、千葉県公立高校入試では「地殻変動」ともいえることが起きているようです。

Vもぎ(県立そっくりもぎ)でおなじみの進学研究会さんは、Vもぎに参加している塾対象に、各高校・学科別の模試における志願者数とその学力分布の資料を提供してくれています。つまり、この資料を分析すると、一つ一つの高校・学科別にどれくらいの偏差値の志願者が何パーセントくらい分布しているのかがわかるわけです。

このデータから求められる各偏差値帯の割合に実際の志願者数を掛け合わせれば、だいたいの合否ボーダーラインが浮かび上がってきます。国語道場ではかれこれ20年くらい塾生向けにこのような資料を作成して配布しています。

で、どうも今年度は県立千葉高校の記録的な低倍率(1.26倍)もあり、もしかしたら学力検査だけの合格最低ラインは、県立船橋高校普通科のそれが全県トップになったのではないかと考えています。

国語道場が加盟している千葉学習塾協同組合では、公立高校入試学力検査の当日に、加盟塾で一斉に協力して自己採点結果を集計しています。そして昨日3月4日の合格発表日に、合否結果をその自己採点結果に照合します。

現時点では、学力検査の点数で、船高普通科の合格者最低点が千葉高のそれを19点上回っている状況です。

ここからさらに、受験生たちの協力をもとに開示得点を収集し、実際どうだったかを検証していく予定です。答え合わせは5月くらいになるでしょうか。

もちろん、周知の通り千葉高は学力検査のほかに「思考力を問う問題」を受験生に課していますから、学力検査点だけの比較で難易度がどうなったかは単純に比較はできないことには注意が必要です。

しかしながら、船高の人気に陰りが見えないのと対照的に、千葉高の志願者が目に見えて減っている原因は何なんでしょうか。

就学支援金制度に端を発した私立高校志願者の大幅な増加というトレンドもありますが、やはり「思考力を問う問題」を課されることが嫌われているんじゃなかろうかと推察しています。合理的に考えると、学力テストを二重に課すのだから、実際に実力のある人有利になるはずだとは思うのですが、受験生の心理的な負担は小さくないのではないでしょうか。

もしそうであるならば、優秀な生徒を取ろうという発想で「思考力を問う問題」を課すことで、逆に優秀な受験生に逃げられていることになるわけで、何とも皮肉なことだと思います。