ゴミを拾うと成績が上がる?!
今や押しも押されぬ世界的スター野球選手となった大谷翔平さん。奥さまの写真公開で話題沸騰ですね。
大谷選手にちなんで10年近く前に書いた拙文がありましたので、話題に便乗して再掲します。
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休みの日に家族で家族でテレビを見ていたら、日本ハムファイターズの大谷翔平投手にナインティナインの2人がインタビューするという番組があった。
その中で、大谷選手が高1の時に作ったという、夢を実現するための表のようなものが紹介されていて、あまりの素晴らしさに思わずうなってしまった。
その表というのは、全部で9×9=81マスの小さな正方形に等分された大きな正方形で、ちょうど将棋盤のようなイメージ。
一番中央、将棋盤で言うと5五の位置には、最終的な目標(大谷選手にとってはプロ野球にドラフト1位入団)が書かれている。
そのマスを取り囲む8つのマス目には、その目標達成のために必要なことが書き込まれている。例えば大谷選手の場合は、体幹を強くするとか、精神力を強くするとかいったことが書かれていた。
で、中心の9マスを取り囲むように、同じように正方形の9マスずつの塊が8つあるわけだが、それぞれの中央に、先ほどの最終目標を達成するために必要な8項目が転記されている。そしてさらにその周囲の8マスには、最終目標達成に必要な項目一つ一つをできるようにするために必要な事柄が書かれているという具合。
文章だけだとわかりにくいので画像を載せたいのだけれども、無断で転載するわけにもいかないので、見てみたい人は「大谷翔平 目標設定シート」といったワードでググってみましょう。
その中で私が特にすごいと思ったのは、プロ野球にドラ1で入るためには運が必要、それで、運を良くするためにはどうしたらよいかというところまで考えているところだった。
運を良くするために必要な8項目には、「挨拶」・「ゴミ拾い」・「読書」・「応援される人間になる」などなどが書かれている。
まあ、運は運なので、良くするもヘチマもないのだけれども、「運を良くする」努力には合理性はあるかもしれない。天才と言われながらも、感情をコントロール出来ないとか素行の悪さのために破滅していった選手というのは確かにいる。
「合理性」ということ以外に、大谷選手ほどの資質に恵まれた人がここまで考えて努力しているのかという事実に、打ちのめされるような感覚を味わった。とにかく成長したい、もっと上を目指したいという精神の表れではないだろうか。
国語道場は授業中でなければ飲食自由なんだが、そう言うと、夏休み中なんかは道場のある建物の通路、階段にコンビニで買ってきたもののゴミがポロポロ落ちていたりする。
いちいち犯人探しのようなこともバカバカしいからしないで私が片付けるのだけれども、将来ひとかどの人物になる者とそうでない者との違いは、もうすでにこんなところに現れているのかもしれないと思うと、ちょっと怖い気がする。そこいらにゴミを平気で捨てられるような人間は、何がなんでも上を目指そうなんて精神は持ち合わせていないだろう。
勉強以前の人間教育の大切さといったところか。まだまだ私も頑張って子どもたちを叱り飛ばしていかなければいけないのだろう。