日本語語彙力が3万語ないと中学校の学習内容は理解できません
昨日公開した5月の予定表にある通り、あと2週間ほどで今年度最初の「読書指数診断」が実施されます。
「読書指数診断」とは、日本語の読解能力の基礎となる語彙力と読解速度を数値化する、全国規模のテストです。
国語道場では、生徒ができるだけ早く日本語語彙力30,000語を獲得できるよう、日々指導しております。
なぜ30,000語なのでしょうか。
どれだけ多くの言葉を知っているかは、学力、学習成績と強い相関があります(当然といえば当然ですが)。
これについては、過去の記事でも言及している通りです。中学校までの学習課程を完璧に修得するために必要な日本語語彙力が、およそ3万語です。それだけの語彙力がないと、学校の授業もなんとなく程度しか理解できず、勉強す内容を習得するのに多大な時間と労力がかかってしまう、または十分に習得できないことになります。
よく、「○○君はあんまり勉強していないけど、成績が良い」などと子どもがいうのを聞きませんか?
こんな時、「いやいや、彼は見えないところで勉強しているんだよ」などと答えることが多いのではないでしょうか。
しかし、中学校くらいまでなら、それほど勉強しなくても理解できる、テストもそこそこ出来る人がいるというのは事実です。この記事をお読みの皆さんの中にも、そのような方はいらっしゃるのではないでしょうか。
一体何が違うのでしょうか?
私は、語彙力が違うのだと見ています。
日本語の知識が豊富な子どもは、学校の授業で話を聞けばすぐに理解できる、理解したことを自分で言葉にできるから、定着も早い。
日本語の知識が乏しい子どもはその逆です。学校の授業は聞くだけではなんとなく分かった程度、学んだことを自分で言葉で再現できないので、本当に繰り返し繰り返しやらないとなかなか身につかなくなってしまう。
かねてより、教育の七五三ということが言われています。
小学生の3割が学校の勉強を身につけられず、中学生になると5割、高校生になると実に7割が学校で学ぶことをマスターできないということです。中学生の半分が義務教育課程の内容を習得できないというのは深刻です。
ちなみに、一般的な子どもが小学校卒業までに身につける語彙数は、2万数千語程度だそうです。
先ほど私が、中学校課程の内容をマスターするのに3万語必要ではないかと申しましたが、これでは約半数の子どもが中学校の学習内容も曖昧なまま高校に進学してしまうのも無理はありません。
子どもの語彙力アップ、さらにその数的な調査ということになると、ほとんどの塾さんでは行われていないのではないでしょうか。
国語道場は、この現実に正面から立ち向かっていこうと日夜取り組んでおります!