日本語語彙力、気にしていますか?英単語と同じくらいに。

2023年04月13日

現在、塾生の皆様に、春の「読書指数診断」のご案内文書を配布しております。

「読書指数診断」って何?という方もいらっしゃるかと思いますが、これは語彙力と読解の正確さを測る全国規模のテストです。毎年秋と春の2回実施されています。

国語道場の生徒は、原則として全員この「読書指数診断」を受けていただくことになっています。受験が免除されるのは、過去に推定30,000語以上の語彙数があると診断された生徒だけです。

日本語の語彙力を測るなんて、ちょっと変わったことをしているなと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、冷静に考えてみてください。英語で、単語の知識がない人が、自由自在に思ったことをしゃべったり書いたり、人が言うことを聞いたり書かれたことを読んだりできると思われますか?そんなことがあるわけがありませんね。

語彙力≒語学力です。語彙力のない人は、その言語において理解する力も伝える力もありません。だから大学受験生は必死でターゲットとかやるわけですね。

日本語だって同じです。

語彙力のない人は、日本語で理解する力も伝える力もありません。

このブログをよくご覧になっている方はよくご存じかと思いますが、小・中学生に必要な日本語語彙力については一つの数字を覚えておいてください。それは、

30,000語

です。

語彙力と学力との関係を調べた実証的な研究については、以前の記事でも紹介しております。かつて都内の私立中学で行われた調査によると、語彙力と成績は確かに相関していることが分かっています。そして、特に優れた成績を残した生徒の多くが、30,000語以上の語彙知識を持っていたことが明らかになっています。

これは塾をやっている私の皮膚感覚とも合致する結果です。多少の誤差はありますが、中学で学年トップ1割以上に入るお子さんは語彙力30,000語程度あるのは当然で、中学受験で御三家レベルの学校に合格するお子さんは、小5の時点で語彙力30,000語以上の判定が出るのが普通です。

日本語語彙力は、勉強したことを理解し、知識を整理して記憶に定着させたり、自分の頭の中にあることを表現する上で基礎となる力です。だから、まず語彙力をしっかりと伸ばすような教育を、特にお子さんが小さいうちに行うことが大切だと、私は考えていますし、それを国語道場という塾で実践しています。

このように、語彙力は勉強そのものができるようになるための基礎的な力であるわけですが、こういうことを理解せずに、ただ勉強させれば成績が上がるんじゃないかなんて短絡的にものを考えている親御さんは、まだまだ多いなあと思います。分かりやすく教えてもらえばできるようになるんじゃないかとか、付きっ切りで手取り足取り教えてもらえばいいんじゃないかとか。教えてもらう以前の問題として、お子さんが勉強を身につけられる状態にしなきゃ意味ないでしょ、ということに気づいてもらいたいものです。

学力の基礎としてとても大切な語彙力ですが、その肝心の語彙力を客観的に測る検査というと、なかなかないのが現実ではないでしょうか。「読書指数診断」は、その語彙力を客観的に把握したいというご要望にお応えできるテストです。