子どもたちに読書の成功体験を積ませたい!

2023年01月18日

 国語道場では、皆様ご存じの通り、「ことばの学校」という読書指導をご提供しております。たいへんご好評をいただいておりまして、今週もまたご新規の方からのお問合せをいただいております。

 この「ことばの学校」ですが、中心的なアクティビティは、プロのナレーターによる朗読音声を自分のペースに合わせて聞きながら活字を読むというものです。

 この、朗読音声を聞きながら本を読む効果で最も大きなものは、正しいイントネーションで発音された言葉を聞きながら字を読むので、文字だけを読むよりも内容が頭に入ってきやすくなるということです。その結果、みな集中して読書することができます。

 ところで皆さん、本を読むことに挫折したことってありませんか?

 2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの本が、発表の翌日からものすごい勢いで売れて品切れになる書店が続出したというニュースがありました。皮肉を言うわけではないのですが、この中で最後まで読み切れた方は、どれくらいいたのだろうと思ってしまいます。

 かくいう私も、過去に多くの本を読み切れずに挫折してきました。そこで、人はどの辺で読書を挫折するのかを考えてみました。

 思うに、ほとんどの場合本の最初のあたりで読むのをやめてしまっているのではないでしょうか?最初の数ページを読んでよく分からなくてモチベーションダウン、そのあとなんだかんだ忙しくなってそのまま放置して終了。こういうケースが多いように思います。

 特に小説は、有名なエピソードや面白いところは後の方に出てきますよね。「すぐれた文学作品」ほどそういう傾向があります。一方、最初の方は背景の説明とか登場人物の出現とかで物語が進んでいかないので、話としてあまり面白くない。それでいてちゃんと読んでおかないと後の方で何のことか分からなくなってしまいます。

 逆に、最後まで読み切った本の場合、最初のちょっと入りにくいところをなんとか乗り越えられて、あとはどんどん面白くなって最後まで進められたということが多いんじゃないかと思います。

 つまり、読書で挫折してしまうのは読み始め。よってそこをいかに乗り越えられるかがカギです。

 そこで「ことばの学校」です。先ほど、「ことばの学校」は朗読音声を聞きながら活字を読むので、内容が頭に入ってきやすいと書きましたが、そのために、本を読むうえで一番の難所になりやすい最初の部分を、すいすい乗り越えられるのです。

 本を読むことを途中で挫折してしまう。そういうことがあると、読書、ひいては読むこと全般に対して自信を失っていってしまいますよね。「ことばの学校」でしたら、途中で本を読むことを投げ出してしまうなんてことはまずありませんから、読んだ本が増えていくたびに、子どもたちは読書に対してどんどん自信を持つようになります。

 国語道場では年に3回定期的な面談を実施しておりますが、そこでは「ことばの学校」を受講してからお子さんが自分から本を読みたい、買ってほしいというようになったといったうれしいご報告をしばしばいただいております。

 国語道場での成功体験が、お子さんのあらゆる学びへの自信につながっていくように、がんばっていきたいと思います。