よい塾講師は教え上手ではなく、◯◯◯◯上手
明日は、中3受験生が1月度の県立そっくりもぎ(最終回)を受ける日です。
国語道場では、模試当日の午後にテストの解き直しをさせる「県立そっくりもぎ」見直し会を実施しています。
しばしば、会場模擬試験はVもぎがいいんですか?それともSもぎがいいんですかといったご質問をちょうだいしますが、基本的にそこはどちらでも構いません。重要なのは、模試の見直し学習をするかどうかです。見直し学習をしないなら、どんな模試でも受ける意味がありません。どの模試でもいいので、とにかく見直しを、できればその日のうちにやってください。
これは、私自身の経験から申し上げていることでもありますが、それなりに受験勉強というものを必死でやってきた経験のある方であれば、同意していただけることだと思います。
国語道場で会場模試の見直し会をやらせる意味は、一つにはこの、「模試を受けたら見直し学習をやるもんだ」という作法を叩き込むこと、それから、子どもたちの勉強方法を監督することです。
まあ、やっぱり甘いんですよ、勉強のやり方が。ただやらせておくだけでは。
国語道場の「県立そっくりもぎ見直し会」も、8月から始まって今回で4回目なので、勉強の仕方はだいぶ良くなってきました。
それでも最初のころは、
「見直し終わりました。帰ってもいいですか?」
なんて、始まって1時間くらいで調子のいいことを言ってくる生徒がいました。
「おお、そうか、じゃあ数学の大問5の(3)の解答がなぜこうなるか説明してよ。」
「・・・、いや、説明はできないです。」
「でも、今『見直し終わりました』って言ったよね。見直しが終わったのに説明できないってどゆこと?」
といった感じで、そもそも「勉強する」とか、「分かる」とか、「できる」とかいうことがどういうことかってとこから教えていかないといけないわけです。
見直し会も回を重ねることで、子どもたちもだいぶ成長しました。どの問題も一通り考え方まで理解したところまで確認するようになりました。大したものです、国語道場の子どもたちは。
よい塾講師というのは、教え方が上手というだけではダメなんですよね。というよりも、そんなのは当たり前です。
それ以上に、やっぱり子どもたちの勉強の仕方をきちんと見て、たぶんここら辺がよく分かっていないんだろうなというところを察知して、ツッコミを入れる力があるかどうかが大事です。
「ここんところ答えにこう書いてるけど、その根拠を説明してみ。」
みたいに生徒の理解のあいまいなところ、知識がうろ覚えの所を引っ張り出して、それを直視させ、そしてそれを克服させられるかどうかが腕の見せどころなんだと思います。
講師の能力で最も重要なのは、教える能力よりもツッコミ力です。国語道場では、そこを私自身も、講師たちも大切にしています。