やっぱり汚い字は入試じゃ×だってよ
国語道場では、塾長の私が、中学生の国語の授業をすべて担当しています。
国語というと、だいたいテストでは必ずと言っていいほど漢字の読み・書きの問題が出ますね。ですので、当然国語道場でも漢字の読み・書きの練習をさせています。
そうすると、どういうわけか、必ず乱雑で読みにくい字を書いてくる人が現れるんですね。
なぜこのような人間が存在するのか、正直私はよく分かりません。どれくらい分からないかというと、自転車に乗りながらスマフォを見たり操作したりする人間が、なぜこの世に存在するのかが分からない程度によく分かりません。必要ないうえに危険ですよね。
漢字テストで乱雑な字を書く人について、私は、「こんなことをして誤答とみなされたらどうしようとか思わないのだろうか」といつも不思議に思っています。
で、実際問題、乱雑な字はバツになっているようです。
以前、昭和秀英中学・高校の塾対象学校説明会に行ってきたときのことです。
社会科の担当の先生のお話でしたが、入試で、答案の乱雑で読みにくい字、判読しづらい字について、ことごとく減点または不正解にしたということでした。まあ、当たり前ですね。
秀英くらいの学校だと、乱雑な字はバツにしますよということになっている。たぶんほかの難関校もそうなんでしょう。要するに、「テストのような大切な文書に汚い字を書きなぐるような人は、来ていただかなくて結構」ということなのではないでしょうか。
私が20年以上前に勤めていた塾でのことです。とにかく報告書でも何でも、汚い字で書きなぐるような人がいました。その人が、何かの報告書の余白に、「字を丁寧に書けということで、今回この報告書を書くのにいつもの3倍の時間がかかりました」といった、文句とも冗談ともつかないコメントを書いていたことを思い出します。
その時、そうか、ふだんから乱雑な字を書きなぐっている人は、いざ丁寧な字を書かなければいけないとなると、普通の人の何倍も時間がかかってしまうのかということに気づきましたこれって結構怖いことですよね。
汚い字を平気で出してくる人は、「いやいや、本番はちゃんとやるから」くらいに思っている。でも、それはできないよということです。字を丁寧に書く程度のことに神経をすり減らさなければならなくなりますから、本番は失敗する可能性が高くなるでしょう。
普段から乱暴な字を書くのが当たり前になっている子どもたちには、本当に心を入れ替えて考えてもらいたいなと思います。そうやって何も考えずに書きなぐっているうちに、すでにもう「選ばれてしまっている」んだよという事実に、気づいてほしいです。
千葉県公立高校入試まで2週間を切りました。入試本番で、字の乱雑さのために不利になることがないよう、思い当たる人は、今から丁寧に書く習慣を身につけましょう。