なぜ子どもにオンラインゲームをさせてはいけないか一発でわかる話
先週末、妻子を家に置いて、一人で人生初ドラクエコンサートに行ってまいりました。
一昨年の、新型コロナ感染症対策で全国一斉休校が実施された折、国語道場も休校措置をとりました。その際、私も人生で初めて家庭用ゲーム機なるものを買いました。
PlayStation3の初期型。ヤフオクで15,000円で落札しました。
「なんでそんな古いやつを」ということですが、そんなに本気でゲームをやりこもうと思っていたわけでもなかったので、何万円もするような現役機はいらないかなと思っていたことと、PlayStation3でも初期ロットだけが、プレステ2のゲームも出来てSACDという特殊なCDを再生できるということで、それを選びました。
そもそも家庭用ゲーム機というものをこの歳で初めて買いましたので、どういうゲームがあるのかもよく知りません。「ドラクエ」というタイトルは報道などでもよく耳にしたことがありましたから、とりあえず「ドラゴンクエストVIII」というゲームを東千葉のBOOK OFFで確か300円くらいで買いました。
やってみたところ、ドはまりしました。大学受験期にドラクエを知らなかったことを、本気で感謝しましたね。
ドラクエ8をクリアした後、けっきょくNintendo Switchを買い、最新作ドラクエ11をやり、現在はドラクエ10オンラインをプレイ中です...。お蔭さまで国語道場の方は忙しくさせていただいておりますので、なかなか遊べませんが。
私なんかよりもよくご存じの方が多いかもしれませんが、ドラクエはロールプレイングゲーム(RPG)と呼ばれるゲームジャンルです。
ちゃんと統計を取っているわけではないので話半分に聞いていただければと思いますが、総じてRPGが好きなお子さんには、成績が良い者が多いような気がしています。RPGのストーリーを進めるうえで、段取り力も鍛えられそうだし、記憶力や問題解決のための発想力も必要になることがあるのかもしれません。
ゲーム好きは勉強も楽しんでできるなどという「週刊ダイヤモンド」の記事もありました。
「ゲーム好きな人は、苦行好きな人でもあるんですよね。レベル上げの単純作業にも地道に取り組めるとか、ただゲームをクリアするだけではなく、やり込める要素を全部クリアするとか」
ドラクエをやっていると、この筆者が言われていることはとてもよく分かります...。
一方で、ゲームにはまり込んで、劇的に成績が下がったというお子さんもいますよね。
どうもゲームの種類によって、学業成績にとても悪い影響を与えるものとそうでもないものがあるようです。
子どもの成績がガタ落ちするゲームの代表格は、なんといってもオンラインゲーム(ネトゲ)でしょう。
国語道場の面談でもしばしばお話しさせていただいておりますが、あっさりとお子さんにオンラインゲームを許してしまっている親御さんは、案外多いように思います。家庭用ゲーム機からでも、スマホ・タブレットなどからでも、またパソコンからでも、お子さんにはオンラインゲームはやらせないように、取り決めていただきたいものです。
「子どもにオンラインゲームをやらせるなとか言って、お前はドラクエ10オンラインをやっているじゃないか」と突っ込みをいただいているかもしれません。
そうなんですよ。上にも述べたとおり、私自身オンライン版のドラクエ10をやっております(^^;
私個人のプレイ状況を申しますと、ほかのプレイヤーさんと共同でストーリーを進めることはまったくやっていません。昔ながらのドラクエ同様、ソロプレイで遊んでおります(オンラインの意味がるのかと言われそうですが、そういつもほかのプレイヤーさんと予定も合わせられませんしね)。課金も、月額プレイ料金以外はまったく払っていません。とりあえず、仕事や生活に支障が出るようなことにはなっておりません。
オンラインゲームでは、ほかのプレイヤーさん方も画面上に表示されますので、端からオンラインゲームのディープな世界を垣間見ているという感じです。私は、ゲーム内の戦闘で手に入ったゴールドを貯めてゲーム内の店で購入したり、戦闘後にまものから手に入れたりしたアイテムだけをビンボー臭く身につけているんですが、課金で手に入れたアイテムを豪華絢爛に身につけたキャラの方とか、けっこうな集団で移動されている方々を目撃しては、すごいなーと感嘆の声を上げている者であります。
オンラインゲームの何が子どもの勉強に悪影響を与えているのでしょうか。単純に、それは膨大なプレイ時間だと言えるでしょう。
先日、YouTubeで見た動画にかなり決定的な事実が紹介されておりました。
この動画の公開が2017年ということなので、今から5年前の情報ですね。ドラクエ10オンラインのプレイヤーの過半数が、その発売開始から1年ほどで1000時間以上プレイしているということです。
ドラクエ10オンライン以外のドラクエというと、私は8と11しかやったことはありませんが、最初から始めてとくに攻略本などもなくあっちフラフラこっちフラフラしながら進めて、最後のボスを倒してエピローグまで見たとして、その総時間は数十時間~100時間前後といったところでしょうか。それが、オンライン版だと、普通に1000時間以上かかるとは...。
上の動画でも言及されていますが、1000時間は、夏休み約40日間まるまるという時間です。要するに、オンラインゲームにはまっている子どもの成績が下がるのは、単純にゲームに使う時間が多すぎるからでしょう。
オンラインゲームのプレイ時間については、さらに恐ろしい話があります。
最初にも申しましたように、私は先日東京で行われたドラクエ10のコンサートに行ってきたのですが、その際、指揮者が来場者にプレイ時間について挙手で質問をしたんですね。その結果、通算プレイ時間が10,000時間を超えているという人が来場者約1000名中15人くらいはいたでしょうか。そこからさらに質問を続けていって、通算プレイ時間20,000時間超という人が2~3人いました。
10,000÷24≒417
10,000時間とは、一睡もせず、飯も食わず、風呂にも入らずぶっ通しでプレイし続けても400日以上かかるという時間です。ドラクエ10は発売から今年でちょうど10年になるゲームとはいえ、その直後から年間1000時間やり続けないと届かない時間です。
これほどの長時間プレイヤーさんでも、ちゃんと生計を立てられている大人で、こうしてドラクエコンサートにも家族連れで来られるような人は、まあ、いいでしょう。問題は子どもですね。
とにもかくにも、子どもにオンラインゲームをやらせてはいけないということを確信した、ドラクエコンサートでありました。