「独眼竜政宗」で国語の勉強 Lesson 07
今回は第7話「初陣」です。
ドラマ序盤、虎哉禅師の口舌がいいですね。
「風邪をひいたの頭が痛いのと理屈をつけて、どこでもゴロゴロ寝るのは、やくたいもない寝惚け男よ」
もう、言ってやりたい人間がたくさんいます(-_-メ)
今回は、出てくる故事成語やことわざ、四字熟語、慣用句の数は多くありませんが、ドラマ終盤で喜多が伊達家を去ろうとする弟小十郎を説得する場面で集中的に現れます。これを私は興味深く感じました。
人を説き伏せるときに故事成語やことわざを使うと、説得力が増すということでしょう。このようなちょっと堅苦しい言葉が使われることで、なんとなく大事なことを言っている感が出るというのもあるかもしれませんが、やはりそれらが昔の人たちの知恵から生まれた言葉で、何世代にもわたって受け継がれているため、言葉自体に多くの人を納得させる力があるからではないでしょうか。
皆さんも、作文などで故事成語やことわざを使って説得力のある文章を書いてみましょう。
ゆうもうかかん【勇猛果敢】→第4話
ししふんじん【獅子奮迅】獅子が奮い立って猛進するような激しい勢い(出典「大般若経」)
うおうさおう【右往左往】混乱してうろたえること
くんそくのかん【君側の奸】君主のそばで君主を思いのままに動かし、悪政を行わせる悪い家臣
せいうんのこころざし【青雲之志】徳を磨いて立派な人物になろうとする心。また、功名を立て立身出世をしようとする心
(出典「滕王閣序」)
ちゅうしんはにくんにつかえず【忠臣は二君に仕えず】忠義の家臣はひとたび主君を決めたら、それを変えないこと(出典「史記」)
ひにあぶらをそそぐ【火に油を注ぐ】勢いの盛んなものにさらに勢いを加えるようなこと
きこのいきおい【騎虎の勢い】虎に乗った者は途中で降りると虎に食われてしまうので降りられないように、やりかけた物事を、行きがかり上途中でやめることができなくなること
(出典「隋書」)
しんたいきわまる【進退窮まる】前に進むことも後ろへ退くこともできなくなる。どうすることもできない状態に陥る
(出典「詩経」)
例によって小学校までに習う漢字(=千葉県公立高校入試の国語の漢字書き取り問題に出題されうる感じ)には、色がついています。
ちなみに、作文ではなく、小論文でことわざなどを多用するのはお勧めしません。なぜなら、小論文は事実やデータに基づいて論旨を組み立てるものだからです。