「普通の」小中学生は普通の日本語語彙力を身につけられていないという恐ろしい現実

2022年02月12日

国語道場では指導に先立ち簡易的な語彙力診断を実施します。小2~小6の国語の教科書に出てくる単語や表現を、学年別にそれぞれどの程度習得しているかを測るものです。

私が非常に憂慮するのは、多くのお子さんが実際よりも1学年または2学年下程度の語彙力しか身についていないということです。

読書指導「ことばの学校」本部の方のお話によりますと、全国の中学1年生の語彙力レベルで最も割合顔いのはなんと小4レベルだということです。よって小中学生の深刻な日本語語彙力不足の現実は、国語道場だけの話ではなく全国的な傾向であるようです。

ここで繰り返し述べていることですが、中学校で学ぶ内容をマスターするために必要な日本語語彙力は3万語以上です。しかし、現実には、多くの子どもたちがそれだけの語彙力を身につけることなく小学校を卒業していると考えられます。

もちろん、語彙力3万語あれば誰でも中学校で優等生になれるというわけではありません。それはいわば「必要条件」のようなものです。優秀な中学生は必ず3万語を超える語彙力を持っていますが、逆に語彙力の少ない生徒が成績上位者になることはまずあり得ません。

最大の問題は、小学校や学習塾の大半が、子どもの語彙力を伸ばす有効な指導法を持っていないことです。どちらも、算数・数学、英語、社会、理科の決められたパターンの勉強を教えますが、勉強したことを理解したりマスターしたりするための基礎的な力=日本語力を伸ばす指導法を持っていません。これでは、日本語力のある子どもは習ったことをどんどん吸収できますが、そうでない子どもとの学力差をどんどん開いているようなものです。

何度でも繰り返しますが、語彙力の足りない状態で、子どもに算数・数学、英語、社会、理科の勉強だけさせても効果が上がるわけがありません。それは、人間は学んだことを理解し吸収する段階で、自分の言葉で言い換えることを行っているわけですが、語彙力が足りなければそれが困難だからです。

効果的な日本語語彙力増強の指導が必要です。しかし、いろいろと探しても、あまり有効なものが見当たらないのではないでしょうか。「ことばの学校」読書指導は、そのためのほとんど唯一と言ってよいツールです。

国語そのものの力に加え、あらゆることを学ぶ基盤となる「国語力」を鍛えることが出来る最強のツールである「ことばの学校」を提供する国語道場にお任せください。