読書で読解力はつかないと言っておく

2022年06月08日

よく、「うちの子は本を読まないので国語が苦手なんです」と言われる親御さんがいらっしゃいます。「国語が苦手だったら、本をたくさん読むといいよ」なんてアドヴァイスする先生も少なくないですよね。

(゜-゜)うーん、どうなんでしょうね。

ちょっとお聞きしたいのですが、自分は本はよく読む方だったが、国語の成績は今一つだったという方はいらっしゃいませんか。結構いらっしゃるのではないかと思うのですが・・・。以前、芥川賞作家の平野啓一郎の本を読んでいて、実際そのようなことが書いてありました。個人的な読書体験が、読解力をつけるとか国語の成績を上げるとかいうことにあまりつながっていないような感覚は、多くの人が経験されているのではないかと思うのですが、いかがでしょう。

つまるところ、個人的な読書では、自分の興味関心、面白いと思うことを読むことになると思います。この場合、あまり自分の世界を広げるほどの体験にはならないのが普通でしょう。なぜなら、個人的な読書では、すでに自分がある程度知っていることを読むことが多いからです。

読解力とはそもそもどういうことでしょうか。

それは、あまりよく知らない分野や、自分とは考え方の違う人が書いたものであっても、正確にその内容を読み取ることができる能力です。

多くの人が思いこんでいる、「読書をしないから読解力がない」というのは論理が逆立ちしているのだと思います。読書と読解力との関係をより正確に言うならば、「読解力のある人は、いろいろな本を読むことができる」ということだと思います。

何だ、それじゃあ読解力をつけるにはどうしたらいいんだと思われることでしょう。

そのために必要なのが国語の授業です。さまざまな文章を正確に読み取る力をつけるためには、信頼できる国語の指導者のもとで学ぶことが必要です。

けっきょく、読解力をつけるためには、そのために工夫された授業を受け、指導にしたがってトレーニングを繰り返すことに尽きます。大体、読解力をつけて欲しいという要望に対し、本を読めなどと答えるのは、国語の授業放棄でしかありません。

そんなわけで、国語道場では、小学生向けには大好評の読書指導「ことばの学校」と、国語記述の2つの国語の授業をご用意しております。中学生向けには、国語はすべて塾長が正しい読み解き方を教えています。

どうぞお気軽にご見学、体験授業をお申し込みください。