国語力=学ぶ力の基礎ができていないのに、「お勉強」ばかりさせても身につかない!

お子さんの日本語は大丈夫でしょうか?

 こんな風に申しますと、「バカにするな。日本語なんて大丈夫に決まっているだろう」とお怒りになられる方もいらっしゃるかもしれません。

 もちろん、ここで申し上げているのは、ご家族間の日常的な会話などの日本語のことではありません。あらゆることを学ぶベースとしての日本語のことです。

「普通に」やっていては上位層の日本語力が身につかない

 国語道場では、「読書指数診断」という日本語語彙力を測定するテストを年に2回実施しています。

 その結果から見えてくることなのですが、中学生の半数は中学の学習に必要な日本語語彙が身についていないといって過言ではありません。「普通に」公立小学校で学び、そこを卒業して中学に進むお子さんですと、中学校で学ぶ内容を十分に理解し、身につけるだけの日本語語彙力がない方がむしろ普通です。

 学年相応の語彙力がない状態では、教科書や学校の先生の説明は完全には理解不可能です。「分かった」と言っていても理解があやふやで、自分の言葉でそれを説明することはできない状態のはずです。自分が勉強している内容を言葉で言い表せず、学んだことを言葉として整理できないので覚えることも簡単ではありません。

「教育の七五三」という言葉を知っていますか?

 この言葉は、小学生の7割、中学生の5割、高校生の3割しか、学校で学ぶ内容を習得できていない日本の教育の実態を揶揄したものです。

 中学生の約半分が、中学の学習内容をマスターできない?・・・私が初めてこの「教育の七五三」という言葉を知った時は、そんなものだろうかとそれほど深刻に考えなかったものです。

 しかし、上記の日本語語彙力テスト「読書指数診断」の実施を通して中学生の半数が学年相応の日本語語彙力を身に着けていないという実態を知るにつけて、中学生の約5割は中学校までの学習内容を習得できないという話が大げさでも何でもないなと実感しています。

 子どもの学力問題の背景には、日本語力の問題が間違いなく存在します。

学力問題=日本語力問題に向き合わない大人たち

 しかし、多くの親御さんは、ここで子どもの日本語力をどうにかしようとはしません。多くの塾は、日本語力をどうにかしなければいけないことはなんとなく分かっていますが、その方法論を持っていません。

 かくして、子どもの日本語力の問題を放置したまま、その場しのぎの「学習指導」が続けられますが、子どもの日本語能力は伸びていませんからなかなか定着しません。

 これは、小さなコップにバケツの量の水を注ぎ込もうとしているに等しいと言えましょう。バケツの量の水を入れたければ、入れ物をそれだけ大きくしなければいけないのです。

 ここで“コップ”とか“バケツ”とか言っているのは、子どもの頭脳のことです。水とは、知識のことです。入れ物の大きさは、知識を蓄えるキャパシティ、つまり日本語力の比喩です。

「日本に生まれた日本人だから日本語ができて当たり前」ではない

 子どもの日本語力をまずどうにかすることに大人が消極的になる理由の一つに、「日本に生まれた日本人なんだから」わざわざ日本語を勉強させる必要はないという思い込みがあるのではないでしょうか。

 たしかに家族や友達との会話もできないというお子さんは、あまりいないでしょう。しかし、だからと言ってお子さんの日本語に問題がないという証拠にはなりません。

 家族間や友達との「コミュニケーション」では、言葉のやり取りの多くが自動化され、大して意味のないことが多く、さして頭を使う必要もないことが多いです。そのような会話の中で、子どもの日本語の問題が表面に現れてこないのは当たり前のことです。

 実際、ちょっとしたことでも言葉で説明させるとグダグダになってしまう、文章に書かせてみると言葉が足りない、言葉の使い方がおかしいなどといった問題を持ったお子さんは少なくありません。いや大げさでなく、本当の意味で日本語を使いこなせていないお子さんのほうが普通なのではないでしょうか。

 論理的な文章を読む、自分の考えを人に分かるように書いたり言ったりする。このような、大学入試や社会人として必要な日本語能力は、家族や友達間のナアナアな「コミュニケーション」で身につくものではありません。それには、後天的なトレーニングが必要なのです。

まずは30,000語

 中学の学習内容をマスターするために必要な日本語語彙数は約30,000語です。これは学術的調査でも結論づけられた数字です。

 誤解のないように申し上げますと、この30,000語という語彙数は、「標準的な」学力の中学生のそれではありません。これは、学力上位層に入る中学生であれば、最低限クリアしている語彙数ということです。

 「標準的な」学力の生徒の語彙数はもっと少ないです。一般的な公立小学校を卒業して中学に入る子どもたちの語彙数は、せいぜい2万数千語であることが分かっています。

 「うちの子どもは『普通で』十分だ」とお考えですか?それも生き方としてはありですが、それでは中学校の学習内容はマスターできないということはご理解ください。

日本語力を伸ばすから、全教科伸びる

 国語道場ではもちろん国語の受講が必須です。日本語力の向上なくして、本当の意味での学力の向上などありえないからです。中学生は、国語に加えて、原則として5教科受講していただきます。

 国語の授業では、日本語の語彙知識を増やし、良書・良文に考えながら取り組ませることで読解力を向上し、理解したことを話させ、書かせることで日本語の運用能力を高めます。

 このように、教科としての国語だけではなく、あらゆることを学ぶ基盤としての国語力を向上させつつ、数学・英語・社会・理科といった教科指導を、一人一人にぴったりと合わせて個別に指導することで、全教科の学力向上、成績アップ、そして志望校合格を実現していくのが、国語道場の学習指導です。


思うように子は育たぬが、育てたように子は育つ

2014年06月25日 21:45

「ことばの学校」は速読の指導ではありません

たまにご質問をいただくのですが、読書指導「ことばの学校」は速読法の指導ではありません。 むしろ、子どもに速読法なるものを身に着けさせようという親御さんがいらっしゃることに驚きを禁じえません。挑発的なことを申し上げるようですが、子どもに速読なんかをやらせようとする方は、自身が漱石やドストエフスキーもまともに読んだことがないのではありませんか。 子どもの読書で最も大切なことは、本の中の言葉から書かれていることを自分の頭の中で追体験すること、本とともに生きること、本と戦うことです。 そのように本を読むためには、一言一句として無駄な言葉は存在しません。書かれている文字を丁寧に読んでいくことが国語道場の

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2014年06月23日 14:08

子どもが変わる夏期講習

 子どもたちの夏休み、毎年あって当たり前のような気がしますが、一年ごとの夏休みは一生に一回しかありません。小学2年生の夏休み、中学3年生の夏休み・・・、みんなそれぞれ一生に一度しかないのですよね。  だから、その年その年、夏休みにやるべきことは、できる限りすべてやり遂げてもらいたいものです。  でも、子どもたちにとっては、「ああ、今年もいつものように夏休みがやってきた」というふうにしか思えないものかもしれません。一生に一度しかない今年の夏休み、それを実感して頑張らせるために、今こそ大人の働きかけが必要です。  子どもたちの夏休みの時期、多くの塾さんが夏期講習をなさると思います。たいていは、夏期

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2014年06月02日 14:33

「自習のしかた」も教えています

 私は高校からかれこれ30年近く趣味でフルートを吹きます。息子は今年中1で、吹奏楽部に入りました。娘は小1で、今年からピアノを習い始めました。ようやく音楽一家の体をなしてきました(笑)。  楽器を習ったり、吹奏楽団やオーケストラに入っていたりしたことのある方ですと、部分練習という言葉をお聞きになったことがあると思います。  吹奏楽部で経験の浅い部員に曲の楽譜だけ渡して放っておくと、漫然と最初から最後まで通して吹くだけで練習した気になって過ごしてしまい勝ちです。リズムの複雑なところ、難しいパッセージ、音程の合いにくいところ、こういうところがことごとく不完全なのですが、一向に良くなりません。本人は

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2014年05月26日 13:27

「苦手」と「怠惰」を勘違いするな

 道場の中にはいろいろな掲示物があります。学校の案内や検定合格者の写真など色々ですが、勉強についての格言もあります。  多少難しい漢字があってもそのまま、英語のものも、中学までに習わない文法が含まれるものでも原文のまま掲示しています。子どもたちがそれを見るともなく眺め、なんとなく頭に残って、そのうち気づくことがあればよいと思っています。  タイトルの「『苦手』と『怠惰』を勘違いするな」は、格言と言っても塾長の創作です。「創作」と言っても元ネタがありまして、それは、元野球選手・監督の野村克也氏の「『スランプ』と『実力不足』を勘違いするな」という言葉です。選手の自覚を促すという意味で大変よい言葉だ

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2014年05月19日 20:46

学力は語彙力次第、では語彙力は?

 前回の記事で、子どもがゲームばかりやっていることと学業成績とはあまり関係がないのではないかということを書きました。子どものゲームを禁止したところで、子どもの学習時間が伸びるわけではないという実証的な研究があること、一流大学の学生の多く(特に理系)はおしなべてヘビーなゲーマーだということを紹介しました。  毎日子どもが憑かれたようにゲームに打ち込んでいる様子を見て、大丈夫だろうかと不安になる気持ちは分かりますが、間違った観念に基づいて子供をしつけることは、当然よい結果には結び付きませんし、親子ともどもストレスがたまるだけです。事実は事実として受け入れ、子どもを導いていくことが必要だと思います。

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2014年05月12日 13:58

本当に子どもの学力を下げるもの

 国語道場塾長の私も中学生と小学生の父親なので、子どもをどうやって勉強に向かわせるかということには、日々頭を悩まされております。  さて最近、独立行政法人経済産業研究所のサイトに次のようなレポートが掲載されているのを知りました。 「子どもはテレビやゲームの時間を勉強時間とトレードするのか-小学校低学年の子どもの学習時間の決定要因-」 その中で、「テレビやゲームは学習時間を短縮させる因果的効果を持ちますが、その効果は、ほぼ無視できるほど小さいことがわかりました。1時間の追加的なテレビ視聴やゲーム使用による学習時間の短縮効果は男子で1.86分、女子で2.70分にすぎません。仮にテレビやゲームを捨て

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2014年05月01日 11:11

来年度以降の千葉県公立高校入試についての正しい情報

 来年度以降の千葉県公立高校入試制度について、今の中2から前期・後期制がなくなるとか、いや現中1から一本化されるなどと様々な噂が流れているようなので、正しい情報をまとめておきます。 【平成27年度入試(現中3が受験)より】 ○志願理由書の原則廃止 ○入学確約書の校長印省略 【平成28年度入試(現中2が受験)より】 ○専門学科(理数科・国際科・商業科・情報科・工業科など)と総合学科(ただし小金高校を除く)の前期募集定員上限が100%になる 重要なのは、現行の前期・後期2期生が廃止されるわけではないということです。さらに、少なくとも現中学1年生までそれが廃止されることもありません。報道で発表されて

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2014年01月29日 02:30

館山まるごと博物館バスツアーに参加して

平成26年1月19日(日)、塾長が参加した館山の地域史研究のバスツアーのレポートを掲載します。   私と私の家族、息子の友人のご家族とともに、千葉大学教育学部の授業の一環であるバスツアーに参加させていただいた。私のような部外者が千葉大の学生のための行事に参加させていただくことができたきっかけは、国語道場の講師Aさんがこの授業の履修者で、その紹介をいただくことができたことによる。以前、家族で南房総市の大房岬をキャンプで訪れた際、近くの道の駅で、偶然この授業の担当である愛沢伸雄先生の著書『あわガイド』を購入していて、それを塾に置いていた。講師のAさんがそれに気付き、私に教えて

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2014年01月22日 00:44

なぜ高校受験模試の合否判定は外れるのか

日経BPから『日経ホームマガジン 偏差値のカラクリ...

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2013年12月17日 02:37

大切なのは「ぎょぎょぎょ」と「じぇじぇじぇ」

 漢検の日本漢字能力検定協会の会報『漢検ジャーナル』に、タレントで東京海洋大客員准教授のさかなクンのインタビューが掲載されています。興味深い内容なので道場生全員に配布することにしました。ぜひお読みになってください。  魚介に対する愛情を貫いているところ、自分にチャンスを与えてくれる人々との縁を大切にし自己実現を果たしているところと、一風変わっているけれども、立派だなあと尊敬の念を抱いてしまいます。2010年、当時絶滅したと考えられていたクニマスが、彼の活躍で再発見されることになったのですが、これを天皇陛下が名指しでお讃えになったという栄誉は、彼の生き方に対する天からのご褒美のようにも感じられま

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